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『マイクロストラテジー(Microstrategy MSTR)』について発信中!

マイクロストラテジー、3,100億円規模の資金調達を目指し永久優先株式を発行へ

マイクロストラテジーは、約3,140億円(20億ドル)の資金調達を目的に、永久優先株式を発行する計画を発表しました。この動きは、同社の財務基盤を強化し、特にビットコイン市場における投資戦略をさらに推進するための重要なステップとなります。



この資金調達計画の背景には、同社のビットコイン保有戦略を支えるための長期的な財務計画があります。マイクロストラテジーは2020年8月にビットコイン投資を開始して以来、現在では約45万BTCを保有し、企業として世界最大のビットコイン保有者となっています。この保有量は、仮想通貨市場における同社の影響力を象徴するものです。

さらに、マイクロストラテジーはこれまで、以下の3つの主要な方法で資金を調達してきました:

  1. 金保有の活用:企業の内部資金を活用して直接ビットコインを購入。
  2. アット・ザ・マーケット(ATM)オファリング:市場価格に基づき株式を発行する手法。
  3. 転換社債オファリング:株式に転換可能な債券を発行して資金を調達する方法。

これらの手段に加え、今回の永久優先株式の発行は、より安定した資金調達方法として期待されています。この株式は満期日がなく、安定した配当を提供することから、企業の長期的な財務安定性を高めるものです。



永久優先株式の特徴を具体的に見てみましょう。この株式は、以下の点で従来の転換社債普通株式と異なる性質を持っています

  1. 満期日の欠如:通常の社債や株式とは異なり、永久優先株式には満期日がありません。これにより、企業は短期的な返済義務を負うことなく資金を調達できます。

  2. 安定的な配当:投資家は一定の配当金を定期的に受け取ることができます。特に、年金基金や保険会社などの機関投資家にとって、この安定性は魅力的です。

  3. 議決権の非付与:永久優先株式には議決権が付与されないため、経営への直接的な干渉を避けつつ資金を調達できます。

  4. 買い戻し権:企業は特定の条件下でこれらの株式を買い戻す権利を有します。これにより、資金調達戦略に柔軟性が生まれます。

マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長は、この株式の発行を「企業の成長を支えるための重要な手段」と位置付けています。同氏によれば、永久優先株式は「企業の財務的脆弱性を低減し、資本の調達期間を延長することで、持続可能な成長を可能にする」と述べています。



今回の永久優先株式の発行は、マイクロストラテジーが目指す長期的な成長戦略を象徴しています。この計画は、同社のビットコイン投資戦略を支えるだけでなく、投資家にとっても魅力的な収益機会を提供するものです。同時に、安定した配当を求める機関投資家にとっても、信頼性の高い投資対象となるでしょう。



マイクロストラテジーは、仮想通貨市場における主導的な役割をさらに強化しつつ、企業の財務基盤を強固なものにするための新たな資金調達手段を導入しています。この永久優先株式発行計画は、企業の持続可能な成長を支える重要な柱となり、同時に仮想通貨市場における投資家の関心を集める大きな要因となるでしょう。